ZK通信

ホンダ S660 HKS GT100R フラッシュエディター現車セッティング

ホンダS660にHKSのGT100Rパッケージが取付されたお車をフラッシュエディターで現車セッティングをさせていただきました

HKSのGT100Rパッケージは燃料、点火、ブースト等の制御に関してはホンダ純正の機械的なシステムを使用し、フラッシュエディターで純正ECUのデータを書き換えし、コントロールする様にデータ付きで販売されているタービンキットです。その100Rパッケージが装着の状態で購入されたお車で、ブーストは必要が無いはずの後付けのコントローラーで制御されていました。理由は、HKSの推奨する設定ブーストよりも更にブーストを上げる為に別で取付したことが予想されます

ダイナパックでコンデションチェックを行うと

ブーストは1.2キロかかっていました。なんとなく回りくどい事をしている様に感じ、シンプルな印象を受けません。まずは後付けのブーストコントローラーを取り外し純正に戻します。またエンジンルームの熱気を吸いやすいむき出しタイプのエアークリーナーが装着され、インタークーラーも純正よりも厚い社外の物に交換されていました。インタークーラーが後方のエンジンルーム内にあるS660では大きくしただけではエンジンルームの熱の影響を大きく受けインタークーラーが冷えにくいばかりか圧損が大きくなります。純正は横の窓ガラス後方の空気取り入れ口からエアクリーナーやインタークーラーに効率よく走行風を導くためのダクトが装着されている事などの影響もあり、純正が冷えと圧損のバランスがよい事をオーナー様にお話しし、インタークーラー、エアクリーナーはホンダ純正に戻していただきました。ちなみにこの辺をよく考慮しているHKS製のS660用のインタークーラーは水冷になっていて専用のインタークーラー内のクーラントを冷やすためのラジエターの様な物をフロントバンパー内に装着して冷却をしています。物はいいのですがとっても高価なのがネック

フューエルアップグレードキットも装着され付属の燃料レギュレータも装着済みで、HKSは燃圧の変更を禁止していますので、触ってはいないだろうとは思いながらも、念には念を入れて燃圧測定、結果は問題なし

フラッシュエディターは中のデータを見られない様、データ変更できないようにロックされていましたので、初期化しロックを解除

まずはHKSの付属のデータでダイナパックを回し、データどり

予想通り? ブーストコントローラーをつけていた時よりも0.1キロほどブーストが低くパワー、トルク共に元の状態を下回ります。ここからが腕の見せ所

ロック解除しフラッシュエディターの中のデータにアクセス出来るようになりましたので、データどり&データ変更を繰り返します

データ変更して、ダイナパックを回しながらログをとり、いい所を何度も探ります。データをこう変更すればもっとよくなるはず、思った通りになれば考えが正しい、違う方向に行けば考えが間違っている。なぜ? その理由を考え、ではこう変更すれば?を繰り返しいい所どりをしてデータを作成

結果は緑がHKSの初期データ、オレンジがZKオリジナルデータ。トルク、パワーとも全体的に上回りました

元のブーストコントローラーが別で付いていた時と比較をすると約5500回転まではトルク、パワーも上回り、それ以上では以前の方が上回る結果となりました。結果は図の通りなのですが、ブーストは以前よりも約0.1キロ下げてタービンのマージンを残して、この結果となります

お車を引取りの際に結構な長い時間の試運転を終えられてお店に戻ってこられたお客様は、なるほどこういう事ですね。今まで6速は巡航用で加速しなかったのですが、6速の上り坂でも車が加速する様になっています。6速が普通に使えるようになりました。納得の仕上がりです。お願いした甲斐がありましたと十分に現車セッティングの良さを理解していただいた感想をいただきました。そして帰り道もセッティングの味を楽しみながら帰りますねと笑顔でお店をあとにされました

今回の作業をするにあたり、タービンの耐久性を考慮するとブーストの変更はしないで欲しい、燃圧に関しては変更をしない様にとHKSからアドバイスをもらっていましたので、その指示の範囲内でフラッシュエディターのデータ変更を行いセッティングをさせていただきました。

個人的にはトルクの立ち上がりも低回転に移行していますし、5500回転までですが以前のデータを上回っていますので、ストップ&ゴーを繰り返す街乗りや、ドライビングスクールの際のパイロンコース等はこちらの方が乗りやすく速いのではないかと感じています。S660は素がとっても楽しいお車ですので、これからもお車楽しんで乗っていただけたらと思います。ご依頼ありがとうございました。

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