ZK通信

SUBARU WRX sti VAB HKSコールドエアインテークフルキット+ドライカーボンサクション+フラッシュエディター 現車セッティング仕様

SUBARU WRX sti VAB にHKSコールドエアインテークフルキット+ドライカーボンサクションを取付けしフラッシュエディターで現車セッティングを行いました

入庫時は量販店でHKSメタルキャタライザー、HKSマフラー+フラッシュエディターフェーズ2で施工済のお車となります

まずは現状把握の為、体力測定を行います

 

結果馬力はは277ps、トルク45Kgmでした

ここからは現車セッティングに向けて、部品の取り付け調整を行います

まずは正確な空燃比を診るために、取付けしてあったメタルキャタライザーを一度取り外し、ボスの溶接加工

 

次にドライカーボンサクションの取り付けなのですが

このノーマルのサクションパイプの取り外しがとっても大変です

ようやく外れてこの状態

ここから折り返し

結構時間がかかります(汗)

次にコールドエアインテークフルキット

カーボンパーツが付いて少しずつエンジンルームがカッコよくなっていきます

またキャタライザー周辺の遮熱処理に不安がありましたので取り外して手が入りやすくなったついでに追加で処理を行います 

 

キャタライザーを元に戻して

インタークーラーその他を元に戻して、取り付け作業は終了

事前に作成していた暫定のデーターをフラッシュエディターに書き込んで

そのデータを車両に書き込んで、エンジン始動

問題ない事が確認できましたので、ダイナパックに設置

幾度もデータ変更→ダイナッパクを回す、を繰り返し、いい状態に近づけていきます

 

最終的に上グラフ水色の線280.04ps 45.89Kgm(セッティング前は緑色の線)

セッティング前と比較すると馬力で2.4ps、トルクで0.62Kgmの向上となりました。 エッ、たったそれだけ?と思われるかと思いますが、作業前のパワーチェックの際にタービンサージングが出ていて、その部分がとっても気になりましたので、タービンの耐久性などを考慮してブーストを0.1×100kPa下げています

ブーストを下げたにもかかわらずわずかに馬力、トルクも向上していますが、注目していただきたいのは図の赤丸の部分。トルクの立ち上がりの回転数が低くなりグラフ全体が左の方へずれたようになり(低回転側へ移行)、高回転ではパワーの落ち込みが少なくなり、馬力は10~20ps向上しています。実際に乗って確認すると下から上まで気持ちよく回るエンジンとなっています。しかも今までよりブーストを下げたことにより、タービンサージングもなくなり耐久性も向上しています

ちなみにダイナパックはローラー式のシャシーダイナモと比べ馬力、トルク共に厳しめ(低め)の数値が出るので、ローラー式シャシーダイナモでの計測とおおよそ同じ様な数値表示となる様に補正係数TCFを1.2(通常は1.0)で計測すると馬力333.34ps、トルク46.93Kgmとなります

納車の際にお客様へ以上の事柄、セッティングの内容をお伝えしたところ、話だけきかれた感じではあまり馬力もあがっていませんし、少しがっかり?された印象でした。そこで試運転に行ってもらったのですが、帰ってこられると、表情はニコニコ、速くなってますね。かるくエンジンが回っていきます。さすが専門店の仕事ですね!と納得のご様子でした

 

 

シャシダイなどの計測器で馬力測定し数字を目にすると、その数字ばかりに目が行きがちですが、グラフには現われない部分もあり、その部分がフィーリングだったり乗り味に大きく影響をあたえる部分でもあります

ツァオバークラフトではそういった数字に現われない部分にも重きを置いて、データ作成、セッティングを行っています。また現車セッティングをさせて頂いたお客様が大きく感動されるのもそんな部分ではないかと感じています

今回のお仕事は新しいお車でメーカーの方でよく考えて作られている車ですし、少し手が入っていて、データ採りも出来、感じる事、考える事があって、楽しい作業となりました

ご依頼本当にありがとうございました


こちらのお車はHKSのYouTubeでも紹介されています  ぜひ動画も見てください

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