ZK通信

シルビア S15 エンジンオーバーホール HKS GT3RSタービン仕様

以前ブーストアップのお仕事をさせていただいたお客様のシルビアS15のエンジンオーバーホールを行い、タービンもHKSのGT3RSタービンに変更しました

調子が悪かったわけでもなく快調に楽しまれていたのですが、走行距離が20万キロに近づきリフレッシュされたいとの事でご相談をいただきました

お客様より普通にオーバーホールするよりは、もっと上をみてみたい、どんな感じになるのか興味があるとお話しいただきましたので、HKSの鍛造ピストンやコンロッドを選択し、S2000のエンジンで好印象だった、戸田レーシングさんでシリンダーブロックを含めヘッドの加工をお願いするメニューとしました

まずはエンジンを降ろして、分解、梱包し戸田レーシングさんへ旅立ちます

加工、組付けの終わったブロックは予想以上に早く帰ってきて少しビックリ

ピカピカになったエンジンに色々と組付けていきます

ヘッドガスケットはHKSを選択。ヘッドは戸田レーシングさんで燃焼室の容積合わせや、バルブガイドの入れ替え、ポートの加工が施されています

シム調整などをしっかり行いブロックとドッキング

カムはHKSステップ1を選択

カバーも付いてエンジン単体の完成

サージタンクも取り付けして

GT3RSタービンも取り付け

エンジンを載せて

エンジン始動、オイル、水等の漏れがないか、その他異常がないか入念に確認

問題がないので慣らし用のVプロのデータ作成のためにダイナパックに設置して、軽くエンジンに負荷をかけながら街乗りで問題が出ないようにデータ作成、その後、お客様に一度お車ご返却して慣らしをしていただきます

慣らしが終わりましたとお客様より連絡いただきましたので再度お車お預かりして、本格的にセッティング

何度もエンジンを回し、Vプロのデータを書き換えてを繰り返し、良い部分を探ります

最終的にはノーマルエンジンのブーストアップからトルク12.3キロ、100馬力の向上となりました。ノーマルエンジンの際も新エンジンの際も補正係数(TCF)1.0で計測していますので、実際にハブに出てきている出力が100馬力上がったことになります。ちなみに補正係数をかけてローラー式のシャシダイナモで計測した値に換算すると423馬力となります。このTCFを変更すると見かけの数字は大きくなるのですが今回の様にチューニングを施した際に実際にハブに出てきているトルク、馬力などの出力がどれだけ変化したのかを正確に知ることが出来なくなりますので、必ず補正係数なしのTCF1.0で計測、比較をしています。

よくなった部分ばかりに目が行きがちですが、タービンを大きくした関係で、3200回転付近まではノーマルタービンブーストアップの方が速い結果がグラフに表れています。HKSの公表しているタービンの出力特性そのままの結果となっています。それでも3200回転以上ではトルクも馬力も大きく上まわっていますので、オートポリスなどのサーキット走行では車が軽くなったような、ビックリするような加速をすることだろうと思います。

チューニングパーツはただ取付すればよい物ではありませんし、しっかり取り付け調整を行ったとしても、必ずメリットとデメリットが存在します。そんなデメリットも考慮に入れてのパーツ選定から取り付け、セッティングと相談にのらせていただいていますので、お気軽にご相談ください

作業がすべて終わり、愛車をドライブされたお客様は、終始ニコニコされていて、別の車になってますね。こんなに変わるんですねっと、とっても喜んでいただきました。これからオートポリスでの走行もますます楽しくなることだろうと感じています。とっても楽しい車ですので、これからも大切に楽しんで乗ってください。

ご依頼ありがとうございました

 

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